こんにちは。歯並び育児®認定講師の小川麻衣です。
前編では、「抱っこ」が赤ちゃんの姿勢やお口の発達に影響し、それがやがて歯並びの“土台”をつくっていくというお話をお届けしました。
特に、背骨や骨盤が安定して育つことで、首やお口の動きがスムーズになり、「噛む・飲み込む・呼吸する」力が育っていく —— それがやがて歯並びの“土台”をつくっていく。そんな関係があることに、驚かれた方も多かったのではないでしょうか。
さて後編では、いよいよ実践編。
ママが今日からできる、具体的な抱っこのコツをわかりやすくお伝えしていきます。
毎日くり返す抱っこだからこそ、ちょっとした意識が赤ちゃんの未来を変える力になります。
ぜひご自身の抱っこを振り返りながら、読んでみてくださいね。
「素手抱っこ」をマスターしよう!まずは基本の姿勢を知る
抱っこ紐を使う前に、まずは「素手抱っこ」の姿勢を見直してみましょう。
「素手抱っこ」の基本姿勢のポイント:
背中が適度なCカーブ
両手が胸の前にある
足がM字開脚
頭が背骨の延長上にある
赤ちゃんの体が左右対称
額にキスできる高さでママと密着
「素手抱っこ」でこの基本の姿勢ができていれば、赤ちゃんは安心し、自分の力で姿勢を調整しやすくなります。
まずは、この基本の姿勢をしっかりと身につけること。そうすることで、赤ちゃんにとってよい抱っこ紐を失敗せず選ぶことができます。
抱っこ紐選びは“姿勢の再現”と“調整力”がカギ!
抱っこ紐は便利な道具ですが、使い方次第では赤ちゃんの姿勢を崩してしまうこともあります。
だからこそ、素手抱っこの基本姿勢をふまえて、赤ちゃんの体に合った抱っこ紐を選ぶことが大切です。
だっこ紐を選ぶポイント:
素手抱っこの姿勢を再現できる
赤ちゃんの体に合わせて調整ができる
抱っこ紐のタイプと特徴:
バックル式
縦抱きのものが多く、首すわり前の赤ちゃんにはおすすめしません。
調整力はありますが、その子の成長に合わせて使えていない印象です。毎回、しっかりと調整して使いましょう。
クロスタイプ
装着が簡単で密着感もありますが、調整が細かくできないため、成長に合わせて使うのは難しいタイプです。
スリング
リング式やバックル式などタイプはさまざま。
特にリング式スリングは、正しく使えば横抱き・縦抱きの両方ができ、赤ちゃんの成長に合わせて使いやすいのが特長です。
前向き抱っこ紐
視覚的刺激が強く、外での長時間使用はおすすめしません。
背中が反りやすく、足が下がる姿勢にも注意が必要です。使うときはおうちの中や近所の散歩程度にしましょう。
おんぶ紐
高い位置での装着ができるものを選んでください。
ママと同じ目線で過ごせることで赤ちゃんに安心感を与え、手足も動かしやすくなります。
ただし、姿勢の確認がしづらいため、鏡などで「基本の姿勢」が再現できているかチェックするのがポイントです。
ヒップシート
座面が硬く、骨盤への衝撃が大きいためおすすめしません。背中が反りやすくなり、口まわりの緊張にもつながります。
歯並び育児®におすすめ!スリングを正しく使おう
スリングは、歯並び育児®でおすすめのアイテムです。
赤ちゃんにぴったり沿った自然な姿勢をつくることができるため、成長に合わせて使いやすいのが魅力です。
ただし、誤った使い方をすると発達の偏りや股関節の脱臼につながる可能性もあります。
安心して使うためにも、使用前に、助産師などスリングを教えてくれる方から直接学ぶことをおすすめします。
スリングのメリット:
赤ちゃんの体にぴったり沿った自然な姿勢がとれる
首すわり前は「横抱き」、首すわり後は「縦抱き」も可能
スリング使用時の注意点:
膝と膝が近づきすぎないように
首の角度に注意
ママが片側だけで抱っこし続けない
スリングで抱っこする際のポイントは、素手抱っこと同じ。
さらに、スリングを心地よく使うためには、必要に応じて首枕やおくるみを併用するのもおすすめです。
赤ちゃんの姿勢がより整いやすくなり、ママの体への負担も軽減できます。
毎日の抱っこが笑顔と歯並びを育てる
赤ちゃんのお口の発達は、授乳や離乳食だけでなく、姿勢や抱っこといった日常の関わりの中で育まれていきます。
だからこそ、特別なことをしなくても大丈夫。
毎日の抱っこをちょっと見直すことから、赤ちゃんの健やかな体とお口の土台づくりが始まります。
「うちの子にとって心地いい姿勢ってどんなかな?」
「わたしの抱っこ、どうかな?」
そんなふうに優しく目を向けることが、赤ちゃんの安心や発達、そして未来のきれいな歯並びにつながっていくはずです。
道具に頼りすぎず、赤ちゃんの発達段階に合った方法を意識していきましょう。
連載コラム|正しい抱っこで未来の歯並びを作る!助産師が教える姿勢と抱っこ紐の選び方(全2回)
歯並び育児® 認定講師
小川麻衣
助産師
4姉妹を子育て中です。
赤ちゃんの頃からの授乳や抱っこ、発達といった育児全般が最終的に歯並びにつながるということを我が子を通して学びました。
妊娠中からママ達と関われる助産師だからこそ、予防の視点で早くからサポートができる、その想いで活動しています。
「好きなことを思い切りやれる体と心を育てたい!」 その土台づくりとして、赤ちゃん期からの “歯並び育児” をご提案しています。